世界のホームレスたち -See the homeless in the world-

今、ヨーロッパ各国にシリアなど中東・アフリカ諸国から大量の難民が押し寄せ深刻な社会問題となっている。

難民が数百万人単位で続々と地続きのヨーロッパ諸国を渡り歩き、移民に寛容とされるドイツなどへの亡命を目指しているという。一方でフランスの首都パリで起きた同時多発テロ、そしてISISを始めとしたイスラム過激派の台頭もあるし、各国の政情不安、内戦といった要素も深刻化しているようだが、この生温い日本という島国で暮らしているとそうした国際問題などどこ吹く風か。せいぜい在特会としばき隊が川崎や蕨・西川口あたりに出てきてヘイトスピーチデモでしばき合ってるくらいである。

さて、当方は2009年から2015年までの間、アジア・アメリカ・ヨーロッパの25ヶ国を一週間から一ヶ月の間旅行し様々な街を巡ってきた。そうして思った事は「日本はなんて安全なんだ」という陳腐過ぎる答えがまず最初に出てくるのと、さらに「日本にはなんで物乞いが居ないのか」という二つ目の答えが出てくるのである。

日本のホームレスはなぜ物乞いをしないのか

物乞い…確かに日本でも戦後の貧しい時期にはどこにでも居た時代があったはずの存在だ。表面上は豊かになった現代ですら、都市部には一定数のホームレスが路上で行く宛もなく生活をしているのを見かける。だがホームレスですら一般人に誰彼構わずお金を恵んでくれとせがむ事はしない。今日本に大挙して押し寄せる外国人観光客の多くも、そんな日本のホームレスは不思議でしょうがないらしい。

その理由は日本人の恥の文化に基づいているという説もよく聞くのだが、もっとも恥のない奴はとっとと生活保護を貰ってぬくぬく暮らしているので、ホームレスになるような人は人様の施しを受けるのが恥と考えている人か、もしくは統合失調症患者のいずれかしか居ない、というのが現実的な答えなのかも知れない。

東京では恐らく「壊死ニキ」の次に有名と思われる、清野とおる氏の漫画でもお馴染みの女性ホームレス「ペイティさん」も、恐らく統合失調症の類ではなかろうかと思われる。だってコミュニケーション取れねえんだもん…

日本ではホームレスは救済すべき弱者であるという考えが強いが、同時に「触れてはならないもの」禁忌の存在という観念も強くある。こんなに大勢の人々が暮らしている東京なのに、ホームレスに金を恵んでやっている人の姿を見る確率は果てしなく低い。

これが世界に目を向けてみるとどうなのかと言うと、これはもう圧倒的に「ホームレスは物乞いをして当然」みたいな考えを持つ国の方が多数派らしい。

他国のホームレス事情をまとめてみた

当方がこれまで訪れた国々で、行く先々で目にしたホームレスがどのような行動を取っているか、こっそり写真に撮り溜めてはコレクションしているのだが、やはりこうしたデリケートな話題を不特定多数が自由に見られる場所に公開するのもマズイので、今回noteで限定公開する方法を取った。

まあ、特徴があるなあと思った国だけ10ヶ国分集めてざっくりまとめておきましたのでざざっと流し読みしてみてください。

1.韓国

正直日本とあんまり変わらなかったのが隣の国、韓国でございます。生活保護の制度も整っているし、ドヤ街(チョッパン村)のような貧民を受け入れるシステムもあるので、道端でそういうのを見かけても、ゴミ拾いをしているくらいのもんです。

ソウルの御徒町「鍾路3街」にはドヤ街もあるし比較的路上で座ってたり寝てるオッサンが多いエリア。路上で座り込んで何をしているのかというと、ロッテのキシリトールガムを売っているのである。ホームレスに限らず、路上や地下鉄の車内でものを売る素性の分からない人達が割と多いのが韓国の特徴。

同じくホームレスの楽園となっているタプコル公園周辺。なんだかファッションへのこだわりが強そうなホームレスのオッサン。脊髄反射的に写真を撮ったら韓国語で何かどやされました。ミヤネヨ~。

お次はソウルを代表するホームレスタウン永登浦。ここも道端で物を拾っているホームレスとのエンカウント率が高い。しかし金を恵んでくれといった行為は一切してこない。

こちらのオヤジさんは道端でひたすら眠りこけているだけのようです。永登浦はヤバイと聞いてはいたんですが案外拍子抜けしましたね。

日本で言えば東京駅クラスの役割があるはずのソウル駅前もホームレスのオッサンの溜まり場になっているが、昼間からチャミスル呑んだくれて集団でグダ巻いてるだけです。つまり西成と一緒。

しかしソウル屈指の朝鮮族(中国東北地方に住む朝鮮系中国人)集住地域である永登浦区大林洞(治安が悪いそうです)の市場に足を運ぶと、募金箱を載せた台車を押して地面を這いつくばるように動く「足の不自由そうな」おじさんがコロコロと動き回っているのであった。変な演歌のようなBGMを大音量で流しては通行人の気を引く作戦か。

2.香港

香港は割とハッキリ「物乞い」行為をしているホームレス風の人々が居る。それもどれも身体障害者風で、見た目にもう働けませんので恵んでくれと意思を伝えている者が多い。イギリスの植民地時代が長く西洋的価値観に染まっているので、施しを与えるのは当たり前だという意識もある。

香港の繁華街・旺角の路上で物乞いをするおっさん。両足の脛から下が象の足のような腫れ方をしている。医者じゃないんでよく分かりませんが見た目には壊死ニキに似た足をしてますね。

香港の秋葉原などと呼ばれる深水埗の路上にいた、まだ30代くらいではなかろうかと見られるホームレス。やはり杖を傍らに置いて、足が悪い事をアピールしている。

香港は街中だけでなく郊外の観光名所にもちゃっかり身体障害者が物乞いをやっているのを見る。ランタオ島の昴坪(ゴンピン)360というでかいロープウェイと大仏がある意識高い系観光地なんですが、そんな所にもこの通り。手足が極端に短いので自力でここに来るのは難しいだろう。香港ではこのような障害者をワゴン車で観光地に運んで物乞いをさせる組織があるとかないとか聞きました。

3.タイ

微笑みの国タイとは申しますが一度でも行った人にはこの国はエロとグロで満ち溢れた欲望と堕落の国という印象を持ってしまう事請け合いである。首都バンコクの繁華街スクンビット通りのナナ付近は夜になるとこの通り、道端には売春婦か「ウォーキング・デッド」の下半身が欠落したゾンビのように床に這いつくばるホームレスのどちらかしかいない。

しつこく言いますが道端に死体が落ちているのではなく単なる物乞いです。通行人の同情を引くために敢えて悲壮さを演出するが如く道に突っ伏せるのがバンコクのホームレスなのです。あと、年中うだるような暑さなので、ひんやりとしたコンクリートに密着する事で冷房対策も兼ねているようです。

バンコクのナナと言えばゴーゴーバー密集地帯のナナ・プラザが日本のスケべ男の間では有名ですが、そこからスクンビット通りを挟んだ向かいにアラブ人街があり、イスラミックな飲食店が乱立しておるのですが、壊れた電話ボックスを陣取って二人の子供を道端で寝付かせているアラブ人のパパがおりました。別に路上で商売している訳でもないんですが、何があったんでしょうか。

4.マレーシア

多国籍国家マレーシアの首都クアラルンプールも、ペトロナスツインタワーに代表されるような高度成長時代を迎えたかと思いきや足元を見るとまだまだ発展途上国なのかと勘繰る光景に出くわす。ホームレスもまた人種が多様。KLで一番の繁華街であるブキッ・ビンタンの路上にも女性のホームレスがこの通り居る。

道端にやけにでかい犬が寝てるなあと思ったら人間だった。どうやら肌の黒さから見てもインドかバングラデシュあたりの人ではなかろうか。マレーシアにおいてはマレー人60%、華人23%、インド人7%の順で多いが、インド人は得てして社会的地位が低く貧困層の単純労働者が多数である。

5.アメリカ

富める者はますます富み、貧しき者はとことん貧しい自由の国アメリカ。その中でもとりわけホームレスが多いとされるのが西海岸のサンフランシスコである。夏場は糞寒い事で有名だが、冬場はあまり寒くならず、ホームレスにとっては住み心地がいいのだそうだ。ニューヨーク、ロサンゼルスに次ぐ全米三位のホームレスタウンらしい。

そんなサンフランシスコの中心市街地にあるのが西海岸屈指のホームレスゾーン「テンダーロイン地区」である。この地区に配属される警官にテンダーロインステーキが食える分の手当が付くほど治安が悪いから、そういう地名になっているらしい。全米からホームレスが集まる危険地帯が普通の繁華街に隣接している。見るからに異様だ。

一方で治安最悪と恐れられているのがロサンゼルス・ダウンタウンにある「スキッド・ロウ」地区。ここは日本人街リトルトーキョーのすぐ近くにあるが、目立つアジア人が徒歩でふらつくと危険らしい。場合によっては拳銃を持ったギャングに囲まれて身ぐるみ剥がされる事もあるという。ここもホームレス集住地域で、支援団体の施設などがあるが、徒歩は危険なので車の中から見物しましたよ。

もっともロサンゼルスにおいて中心街ダウンタウンが治安悪化で寂れて、郊外部のハリウッドやビバリーヒルズ、サンタモニカやパサデナといった地域に富裕層が移ってしまいこうなっているらしい。普通にオッサンが寝転んでるしだな…

ともかくATMや高級飲食店の前にたむろしているホームレスには注意。すかさず「Change?」とねだられてしまう。アメリカもまたキリスト教社会なので、ホームレスを恵んでやるのは当然だという意識が強いし、恵んでもらう側もそう考えている。

そしてアメリカが世界に誇るギャンブルの都ラスベガスもまたホームレス達の都でもある。カジノですって全財産を失ったのか何なのか知らんがとにかく色んな理由を書いた紙を掲げてまるでヒッチハイクのようなノリで金をねだる。写真はダラス(テキサス州)の家に帰りたいと主張するオッサン。

6.フランス

難民問題で混迷を極めるヨーロッパにあってISISによる同時多発テロで大勢死人が出てしまったフランスの首都パリ。ここも人種の坩堝と言っても良い。中心市街地であるピガールの路上にも物乞いが沢山いる。メッセージが書かれた紙の「S.V.P」って何だと思ったらフランス語の「シルブプレ」でしたね。

ボンテージルックのデブ黒人ババア売春婦が立ちんぼをしているパリの暗黒街サンドニ通りも夜はホームレスの天下である。

7.ドイツ

今まさにシリアや中東・アフリカ諸国からやってきた難民たちの多くが目指している国、ドイツ。ここが移民に比較的寛容なお国柄であるという事は、かつてナチス政権下で第二次世界大戦における加害国でもあった過去のトラウマも決して無関係ではあるまい。

で、ベルリンの旧東ドイツ時代のごついテレビ塔が観光名所となっているアレクサンダープラッツのスターバックスコーヒー付近にいると、見た目は無邪気そうな子供の集団が突然寄ってきてはアンケート用紙のようなものを見せてきて観光客の気を引こうとする。実はこれ、子供をダシに使った集団スリ行為なのである。

こうした不届きな行為をしている輩の多くが、ヨーロッパで既に大問題となっているロマ族である。昔はジプシーと呼ばれていた流浪の民の子孫だ。彼らはヨーロッパの至る国で物乞いやスリ行為などで食う事を代々の生業にしておりその事を恥ずるという概念すら持ち合わせておらず、子供にすら泥棒行為を教えつけてこのような事もさせる。ヨーロッパにおいて今なおロマ族は強い差別を受けており大きな社会問題となっている。

まあ日本で言えば、昔の福岡県筑豊地方にあった泥棒部落みたいなもんでしょうか。今ドイツで移民排斥運動が過激化している理由の一つには現在進行形で押し寄せている難民以前にロマ族との軋轢が少なからずある。

8.ポーランド

首都ワルシャワの路上にもホームレスはいる。しかし寒いせいか全然動きません。緯度も高いし冬場は寒そうな土地です。

9.チェコ

物価の高い西欧に嫌気が差した外国人観光客に人気の高い中欧の観光都市チェコの首都プラハ。カレル橋を中心としたヴルタヴァ川両岸の中世から残る街並みは美しいの一言だがこんな場所にもホームレスがうじゃうじゃいるのである。

しかしプラハのホームレス達は何故かみんな「土下座スタイル」ばかり。アメリカのような貰って当たり前の連中とは違い、世界一腰が低いホームレスかも知れない。ひたすら地に頭を擦り付けて突っ伏している。

そして一度お金を恵んでもらったら、これ以上ない程の感謝の仕草を見せる腰の低いホームレスさん達。しかし彼らは一様に顔を下に向けており表情や人物の年齢層や人種といった特徴がよくよく見なければ分かりづらい。全体的に若いホームレスばっかりなんですが、どうなってるんですかこの国は。

10.イタリア

イタリアを代表する世界遺産の観光都市ヴェネツィア。一度ここに行けば分かるが生活の全てを水運に頼った路地単位で小さな島の集合体になっているような場所なのでよその客は舟に乗るにもクソ高い一日券を買わなければならない不便な街。なのにこんな所にも物乞いがいっぱいいる。古都ヴェネツィアだけあって格好もどこか古風である。

鼻が高く浅黒い肌を持つ特徴のおばさん物乞いばかりいるので、ロマ族の組織だったものかも知れない。またヴェネツィアの玄関口であるサンタルチア駅の構内にも沢山同じような格好の女性が物乞いをやっている。ヨーロッパの闇を見た気分だ…

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